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『日本刀講座 日本刀の科学的研究』上・中・下 全3巻|1935年初版 株式会社雄山閣 計1020頁|東京都市大学図書館所蔵

並製ハリガネ綴じの本の修理事例です。ハリガネを除去し糸で綴じ直し、傷んだ部分を補修し、保存箱をつけました。日本刀に関する珍しい内容の本でした。

〜書籍概要〜
日本刀の科学的研究の先駆けとも言える俵國一による当資料は、1934年に全25巻として発売された『日 本刀講座』シリーズの第2巻『日本刀の科學的研究』。上中下の3冊から構成され、各巻300頁余、合計1020頁 にも及び、図版も豊富に綴じ込まれている。 内容は、日本刀の科学分析のみならず、鍛冶屋の建築図面から刀を振る速度、また鎌倉時代後期と推定さ れる「了戒」銘の資料から顕微鏡観察用試料と化学分析用試料を採取・分析するなど、幅広く緻密な日本刀 の研究結果が記録されている。 出版社雄山閣によると「戦前『日本刀講座』(全25巻)を刊行した時は,前人未踏の偉業として大反響を引起 こした。」との記載があり、戦後も復刻版や他社版元から同様の本が刊行されるなど、当資料含めたこのシ リーズがその後の日本刀の研究に及ぼした影響は大きいと考えられる。1953年に日立評論社から出版され た俵國一著『日本刀の科學的研究 』の装丁は、棟方志功が手がけたことでも知られている。 現在は、初版である当資料は現在古書でも販売されていない。